4.0
考えさせられる
他の方も言ってるように、この物語は最初の1話では全くわからない。
主人公のような育ち方は、私の世代(50代)には、よくある事だったかも。
私も、兄とはあからさまに差をつけて育てられたから。
私の方が兄よりずっと成績は良かったけど、高校も公立一校しか受験出来なかったし、大学も四年制は諦めさせられた。
兄は浪人してたいした事ない私大に入り、留年もして卒業。
でも、結局老後の親の面倒は私がみてる。いざとなればやっぱり嫁より娘とかって。子育てと親の面倒で、私は残念ながらキャリアは築けなかったなぁ。
この主人公が偉いのは、理不尽な育ちに耐えながらちゃんと自立し、生きる術を身につけて自分らしい幸せを掴んだこと。
この夫婦なら、理不尽の連鎖は起こらないだろう。
1人でも生きていけるということは、つまり2人でもよりよく生きていける事につながるのだよね。
現代は、昔と違い男の子を偏重する風潮は無くなったけど、逆に一生面倒みてくれそうな女の子を欲しがる風潮が強くなってるね。男の子は結局嫁さんの物になっちゃうから、みたいな考え?
でも、これって本質的には昔と同じなんだよね。
優遇されたとしても、すがりつかれる女の子の苦悩もあるだろうな。
これから老いていく身としても、考えさせられるよ。夫婦で支え合い、お互い生活面も自立して、なるべく子どもたちに負担にならないように生きていきたいな。心身共に。それでも、最後は誰かの世話にはならないと人生は終わらないんだろうけど。
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真綿の檻