5.0
数ある転生ものと思いきや…
いい意味で期待を裏切られました!
寝ても覚めても患者さんから求められる薬師のコレット。
仕事が大変過ぎて逃げ出したくなり井戸に飛び込むところから話が始まるのですが…コレットは初めからは死にませんでした!死にはしなかったものの、死者が辿り着く冥府の世界へ迷い込んだコレット。
そこで出会ったのが、体調を崩していた冥王のハデス様と家来のガイコツ達。
病人を放っておけないコレットは、職人魂でハデス様の看病をすることに。
初めこそは鬱陶しそうにしていたハデス様や、コレットの無礼な態度に戦々恐々としていたガイコツ達でしたが、前向きなコレットの明るさのおかげで、ガイコツ達の個性が引き出されたり、家来が増えたりと、静かだった冥府がだんだんと賑やかで楽しい家族になっていきます。
話の早い段階でコレットのひたむきな心に惹かれていくハデス様の甘々さ加減に読者側もやられっぱなし♡
そしてまた、ガイコツ達のほか船渡しのカロン、コツメちゃんや神様などもいい味を出していて、随所に笑いが散りばめられています!
人間と神様という時間軸の違う2人の想いが通じるまでに時間がかかりますが、それでも一つ一つのストーリーがほっこり温かく、時には仕事に向き合う姿勢や人として生きる強さや弱さを丁寧に描いているので、涙無しには見られない話もあり、何度も読み返したくなるくらいにおススメです!
コレットは何故「死ぬことにした」かはラストの場面でわかります。最後は涙無しには終われませんが、ハッピーエンドなのが読後の満足度を上げてくれます。
是非とも最後まで読んでいただきたい作品です。
- 20
コレットは死ぬことにした