5.0
確実に心は重くなるが、面白い
TOKIOの松岡くんがシ村さんの役でドラマ化されたことで、この作品の存在を知りました。
中身を読み進めることで、よくドラマ化したな、できたな、と感心しました。
よくよく、設定が作り込まれていて、その仕組みや「なぜ?」という読者の興味を自然と引いていく流れ、
そして当事者たちの感情を上手く取り込みながら、この作品そのものとしては淡々と流れる、
その対比もまたグイグイと読者を引き込みます。
そういったこの作品の特徴を最も端的に象徴的に表しているのが、シ村さんのキャラの存在だと思います。
ドラマの時の松岡くんは本当に上手く演じて、ハマり役だったな、というのを、この作品を読み進める中で改めて感じました。
ただ、やっぱり人の生き死にを扱う、しかもほぼ確実にやるせないものですから、読み終わった後は、確実に心は重くなります。だけど、なんか上手く表現できないスッキリ感もあったりする、そういう意味でも面白い作品です。
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死役所