5.0
出だしからつかまれる
病院の待合室で高齢者が病気自慢しているような感じでそれなりのお年頃の皆さんが自分の身の上などを披露する様から目が離せません。
誰しも訪れる、または経験するであろうエピソードが泣き笑いとともに展開されるのがなぜか面白過ぎる。
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病院の待合室で高齢者が病気自慢しているような感じでそれなりのお年頃の皆さんが自分の身の上などを披露する様から目が離せません。
誰しも訪れる、または経験するであろうエピソードが泣き笑いとともに展開されるのがなぜか面白過ぎる。
とにかく主人公のキャラクターがツボ。
まじめだしそのまじめさと真剣さがかわいい。
守ってあげたいけど気がついたら勇気もらってる感じなのがキラキラしてて全部いとおしい。
だから周りのみんなも素敵になって、いろんな形で変化する青春ストーリー。
ミステリーではあるはず。本筋の謎解きも膝を打つ展開ばかり。
でもその合間に発揮される主人公の個性的な謎解きスタイルに思わず人に話したくなる内容がたくさんなので、妙なストレスが溜まります。
同じ読後スピードの人がいないと辛い…(良い意味で)!
前作の迫力が長い間経っても記憶に残ってましたが、主人公が中年になってからの続編が読めるようになるとは思ってませんでした。
とにかく細部までのリアルさがさすがです。
そして相変わらずな主人公の妙な軽やかさが呆れつつもうらやましいです。
導入のエピソードが気になって読み初めましたが、進むにつれて複雑さと緊張感に引き込まれてしまいました。
毎回何かしらハッとさせられるやり取りもあり、人間ドラマでありつつ人生の教科書みたいなつもりで読んでいます。
弁護士ものでもダークサイド。しかも分かりやすいカッコ良さは全然無いのが作品の雰囲気に迫力を持たせている。
対照的なパートナー?の個性は未知ですが、タイトルの皮肉とも合わさって静かにな不気味さに惹かれます。
様々なヒットを飛ばす作者ですが、こういう主人公、設定の人間ドラマには脱帽。
直面してしまうと自分なら固まってしまうような場面も、経験と人生哲学で主人公が向き合う様が惚れ惚れします。
面白いので何度も読み返してしまいますが、わかってるのに最後の痛快なオチまでの過程がなかなかにキツい。
電車内とかで読むと時々乗り過ごしそうになってます。
エピソード選びも決め台詞もお見事です。
わー、この作者だったのか!と驚いてます。
話題の作品も好きだけど、これも上質な単館映画を見てるようですごく好きでした。
私小説的というのでしょうか。名作の文庫本のように時々読み返したくなる。
骨太という単語が思い浮かぶほど、あり得ない設定なのに細部まで上手く、説得力ありまくりな上にちゃんと青春溢れてて切なくまた惹きつけるエピソードも揃ってて読み応えあり。
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