4.0
6人兄弟の真ん中娘として、家事に勤しんできた記憶を持つヒロインが、持ち前の前世の記憶と「皆仲良く!」精神で試練?を乗り越えていきます。
物語の進め方がテンポ良く、サクサク読み進められるし、ヒロインの持つ物事の捉え方が竹を割った様にサッパリしていて、清々しくて好感を持ちました(可愛いし!)。
絵柄は、少しばかり動きの硬い少女漫画らしさを持ち、躍動感に欠けますので、今1つモノ足りなさを感じました(漫画家さんの成長余地ですネ)。
低評価レビューも多く、キャラクター設定やチート的能力に違和感(嫌悪感)を感じると、この作品は楽しくなくなります(異世界転生モノの宿命ですね)。
ここからは、低評価レビューで気になった所を挙げていきます
①「女の子が家事全般を受け持つなんて」
→ヒロインは「兄3人弟2人の父子家庭」育ちで、父の分を含めて、家事を担当して居たそうです。
ココが気になったのでしょうが、弟2人が産まれるまでは母親が存在しています。
一気読み分までからの愚考なのですが、性分と母親の影響が、ヒロインの家事担当を決定付けたと思います(自ら思い描いていた良いお嫁さんになるという描写からも、専業主婦が理想っぽい)。
灰被り姫の様な、押し付けられた役割で、かつ虐げられていた訳では無さそうです。
戦争で大砲や人海戦術が主体とされる世界観は、家族以外の男性労働者に掛けられた重税回避で、女性の働き口が家の外にも出来たという「女性の社会進出」が進んだ時代を、モチーフにしているみたいです。
②「素人がプロの様な事を」
→整体マッサージの真似事や、クリーニングの染み抜き、血液の凝固様態からの犯人像の推察。
どれも「真似事」ですが、資格云々言ってもこの作品の世界観は中世ヨーロッパっぽい世界です。
現代日本では犯罪行為や危険行為、迷惑行為であっても、作品世界に現代日本の常識や法律を振りかざしてどうするのでしょうか。
むしろヒロインの娘が、隠居している前国王夫妻の家政婦として労働出来ている治安の良さに、驚嘆すべきでしょう(現代では、皇籍や王籍から離れた人や関係者について、醜聞を集めてあーだこーだ言って、日常生活を脅かす輩が居るぐらいなのに)。
③「ご都合主義が、過ぎる」
→ソレが、異世界転生モノの醍醐味じゃないですか。
現実苦行思想のかたは、偉人伝記がオススメですね。
- 0
転生した異世界で家政婦になりました!
001話
第1話 エレナ