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女の子の呪い
女の子にかけられた呪い…
そんな言葉は初耳だとしても、田舎に生まれ育った女性はどこか、ピンとくるものがあるのでは無いだろうか。
私はアラフォーで、出戻りで バツイチで、子育てをしながら田舎で暮らしている。
手に職があるおかげで日々の暮らしには困っていない。(ただ、同じ仕事をし 成果をあげても目の前に横たわる「男女の賃金格差」には憤りを覚える。)
自分の得意分野を伸ばすため、県外の大学を受け、東京で一人暮らしをするのだ!と決めた17歳のとき。
祖母の葬儀で(私の記憶のなかでは)初めて対面した祖母の妹(大叔母)から、その進路について こう言われた。
「おなごの子は、大学なんか行かんでええやろ。」
これ↑は西暦2000年の話である。
田舎レベルに大差はない、同じ県内に暮らす女性の発言が、これかよ… と。もう泣けるぐらいのクソ田舎だなぁ…と。
あれから20余年…
職場の同年代の女性スタッフにこの話をすると、
地元育ちの面々は、「あぁ、あるある。」という反応である。
そして都会で生まれ育ったのち 旦那さんの地元である当県へと移り住んで来た女性からは、
「女の子にかけられた呪いだね!今の若い子たちにはかけられていないことを願うよ…」と。
この作品は、そんな ありふれた呪いのお話だと思います。
この物語の伯父さんは、令和になっても、この世の中の何処にでも存在して、呪いをかけ続けているのだとおもいます。
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帰郷