5.0
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正直あまり期待せずに読み始めましたが、想像以上のスケールのストーリー展開でした。特定の登場人物の魅力にどっぷりハマるというタイプの作品ではなかったですが、それよりも、だからこそかな、物語のテーマのひとつである「想いと実感」が浮き立っていると思います。
やられたらやり返す。今の現実の世界でも起こっている出来事もまさにそれ。やられたことだけを取り上げて加害者である自分を被害者として正当化すれば心は救われるけど、結局、連鎖でしかないし、何も変わらない。憎む相手と同じレベルに自分を貶めるだけ。やだー。リビくんの年齢がよく分からなかったけど、子供の頃にこれに気づけるなんて成長目覚ましい。
変わらない自分の「軸」である「想い」と、自分の人生かけて得た経験でもある「実感」は大切にしたいなーとあらためて思わせてくれる物語でした。長かったけど、ほんとうに名作だと思います。
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それでも世界は美しい