円滑に回っていたはずが
軸がブレて
軌道を外れ
予測もしない勢いで
回転しながら飛んだホイール
転がる先々で想定外の事象を引き起こした
なんだかねぇ
どこかで聞いたし見たことある話
子供が中学生にでもなれば
それほど顔を合わせなくなる
あんな事もあったなぁと
少々恥いる思い出を懐かしむ歳になった
子供が成人し
次の命題に差し掛かり
こうやって人生は続くのか
先人もこのような時期を過ごしてきたのか
と感慨に耽る
その後に続く私たちもまた…
無事に家庭の私的な問題で悩み巡らす日々を
有難いと思える
頭上から爆弾が落ちてくる不安とは
程遠い
傷だらけの無数の悲惨な人々を
見なくて済む
その場の匂いを嗅がなくて済む
なんという幸福だろう
そしてなんという罪深さ
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犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~
010話
第6章 最後に笑うのは誰?