4.0
才能ある人の苦悩…深そう
バイオリニストの父に幼い頃からエリート修行の後、父の不倫→離婚にて大好きだった筈のバイオリンをやめてしまい、生きる屍のような主人公。
ある日保健室から聞こえてきた下手くそなバイオリンの音と、それを弾いていた彼女の強引で遠慮の無い真っ直ぐさに引き摺られながらも、本来の自分を取り戻していく主人公。
音楽や芸術などの感性の鋭さを求められる世界では、やはり不幸な想いを沢山している方が表現力も奥深さも何も無い状態よりは出るのかなと…
大人になると子どもの時より制限される事が少なくなるので、才能を保つのは難しくなると思います。
なのでこの作品を読みながら頷き、その道の厳しさを改めて感じるのでした。
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