5.0
年をとるのも悪くない…と思えてくる
「トロピカル半次郎」「花のあすか組」でお馴染みの高口里純先生、いつの間にこんなホームドラマ系の楽しいお話を描くようになったのぉ〜っと、まずびっくり!線こそ以前よりあっさりした印象はあるものの、むしろグランマの世界を語るには、丁度よいのかもしれません。
相手がどう関わってこようとも、全てを見通しているかのように、伏線を張り、采配を振るい、落ち着くべきところに落ち着かせてしまう百目鬼村の惣領グランマ百目鬼ミキ。村人の尊敬を集め、友人たちは超一流、おまけに孫の亜子には、グランマと呼ばれて慕われている…こんな幸せな老人?あり得ない!!
ミキが周囲に一目置かれる理由、それは決して惣領家だからというだけではありません。彼女の凄いところは、どんな相手でも人格を尊重し、人対人として真摯に向き合う姿勢です。そのブレない姿勢が、圧倒的な存在感となって、中途半端な人間に刺さっていくのでしょう。こんなおばあちゃまになれるのなら、年をとるのもそう悪いもんじゃないと思えてくるから不思議です。
ミキの決め言葉「黙らっしゃい!!」を、かっこよく真似するためにも、グランマの生き方をもう暫く勉強させていただくつもりです。ところで、全くの蛇足ですが、いつも和服をすっきりと着こなしているミキ、たまには洋装を見てみたいと思いませんか?
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グランマの憂鬱