5.0
不器用な少年たちの成長物語
5秒に一度は、声を出して笑わずにはいられない、だから初めは、いじめられっ子田村くんによる淡々としたモノローグがキモのギャグ漫画かと思っていました。そのうちこれは、木崎くんが田村くんを学級に馴染ませようとアレヤコレヤを画策する、ハートフルコメディではと思い始めました。でも、後半にいくに従って、「いじめっ子といじめられっ子」という形をとらなければ、近づき合うことができなかった、とっても不器用な少年たちの成長物語だったということが、どんどん見えてきたのです。まさに、作者さんにしてやられたぁ〜!という感じ…特に、86話は必読です!
「いじめっ子といじめられっ子」になるほど周囲から孤立していた二人なのに、なぜ「闇堕ち」しなかったのか…それは二人に、心から愛して心配してくれる「家族」がいたからだと思いたいのは、私だけでしょうか。さんざん笑わせつつも、「無関心」という形の「静かないじめ」があること、本当の友達には「立場」「年齢」「学校」などの垣根は関係ないことなど、いくつもの大切なことに気付かせてくれる二人の物語、課金してでも読む価値ありの良作です。
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微妙に優しいいじめっ子