夢売り 1巻
- 完結
あらすじ
悪い夢を、よい夢と交換する「夢売り」のお話。超美形の夢売りは、深い苦しみや憎しみ、かなわない憧れなどの、狂おしい思いに満ちた悪い夢を集めているが…!?「小さなお茶会」、「幻獣の國物語」など、時代をリードする傑作コミックを発表している猫十字社が、夢をモチーフに描いた異色の幻想作品集。しかし、夢は、とてつもなく長い過去の死者の記憶に連なり、生きることと死ぬことのはざまに私達を誘い、私達を翻弄する。収録作品の「夢売り」は、狂ってしまった時間の流れに、まがまがしい過去の記憶が交錯し、破滅の予感を漂わせる。猫十字社の卓越したコマ割りで、現実と夢、現在と過去が美しく、不吉に交響する。「竜紋の池」も夢がモチーフ。現在と過去の時間が、ページを追うごとにスリリングに交錯していく。その趣向は読者の想像力を軽やかに超えていき、時空を越えて、猫十字社ならではの作品世界が華麗に羽を広げる。「獏飼い」はユーモラスな珠玉の短編。夢売りが仕えているご主人の獏と、夢売りの物語。ゆったりと、伸びやかで、大きくおおらかな世界が広がる。作品集冒頭で描かれているように、満開の桜は不吉なほどに美しい。その美しさに魅せられていると、時の流れが狂い、生と死が交差する。この交差点に恐ろしい真実が宿ることを、不気味な美しさでこの幻想作品集が教えてくれる。
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