[小説]十三月の子猫
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あらすじ
咲良にとってかけがえのない時間ーーそれは二十二歳になる病気の老猫・こでまりを腕に抱き、こでまりと『お話』をしながら散歩すること。こでまりは、幼い頃から咲良と一緒に過ごしてきた、大切な家族だ。散歩の途中で必ず立ち寄るのは、小さな屋台『春夏冬屋』。家庭教師をしていた咲良のかつての教え子・祐司が営む屋台は、毎日美味しそうな香りを漂わせ、人々を呼び込んでいる。屋台を訪れる人たちは、年齢も職業も悩みもそれぞれ違うけれど、みんな一生懸命。こでまりは咲良と共に、どんな時でも彼らを見守り続けて……。一匹の老猫が繋ぐ、縁と命の感動物語。
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