みんなのレビューと感想「イキガミとドナー 二人のイキガミ」(ネタバレ非表示)(3ページ目)
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前作
『イケガミとドナー』で登場する防衛省柴田さんのお話です。前作で、柴田さんもかつてはイケガミのドナーで、更に職場恋愛に向かなかったと話しているところから、今作のスピンオフがハッピーエンドでないことを理解しながら読み進めました。
イケガミを『操る』ことを目的にしていた柴田さんですが、春人(イケガミで後に柴田さんのパートナー)にどんどん惹かれていきます。ただまっすぐ気持ちを伝える春人に対し、柴田さんは思いを告げることが出来ず、それは春人(イケガミ)を操ることへの罪悪感でもあり、ドナーとしてイケガミが躊躇わず戦闘に向かう為に言えなかったことのようにも思います。春人の最期はあまりにもあっけなく、春人の残された左腕に、『好きだ』と思いを告げる所は涙無しでは読めません…
10年の年月が流れ、イキガミの滝が柴田さんを諦めず追い続けてくれたことは、柴田さんだけでなく読者にとっても救いです。(柴田さん逃亡しすぎ!)
ただ、やっぱり春人の優しさの側に柴田さんがずっと居られたら良かったのに、と思わずには居られない読後感でした。最後、春人がお盆に戻って来ます。春人の最後の言葉、『ずっと一緒にいたかった』はもう切なすぎて……
切なくて苦しいんだけど、読まずにはいられなかったです。でも二人の幸せな時間は消えないから、春人がずっと柴田さんの中で幸せに生き続けられたらいいなと思ったお話でした。by ぽちゃまめ- 3
5.0