[小説]神様は少々私に手厳しい
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あらすじ
戦時中のグラース国に転移した須山一樹は、年下の少年、ルーナ・ホーネルトと恋に落ちた。しかし、長かった戦争が終わった夜、気がつくと日本に帰っていた。それから十ヶ月後。何の因果か、一樹は再び異世界にいた。だがそこは、敵対関係にあったブルドゥス国の王都。しかも、自分が消えた夜から十年が経過していた。行き場のない一樹は、偶然出会った少女リリィが経営する娼館で下働きとして過ごすことになる。二度目の異世界生活に慣れてきたある日、一樹はこの十年で名が知れ渡った『黒曜』という存在を知る。それは、終戦の夜に消えた異世界人の自分が、終戦の女神だと担ぎ上げられたものだった。自分を指すとは思えないほど美化された『黒曜』は、戦後の混乱を治めるのに利用されてきたと言われて愕然とする。顔は普通、頭脳は残念。珍妙な言動を駆使して、混乱の時代を駆け抜けるカズキの奮闘記がここに始まる。
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戦時中のグラース国に転移した須山一樹は、年下の少年、ルーナ・ホーネルトと恋に落ちた。しかし、長かった戦争が終わった夜、気がつくと日本に帰っていた。それから十ヶ月後。何の因果か、一樹は再び異世界にいた。だがそこは、敵対関係にあったブルドゥス国の王都。しかも、自分が消えた夜から十年が経過していた。行き場のない一樹は、偶然出会った少女リリィが経営する娼館で下働きとして過ごすことになる。二度目の異世界生活に慣れてきたある日、一樹はこの十年で名が知れ渡った『黒曜』という存在を知る。それは、終戦の夜に消えた異世界人の自分が、終戦の女神だと担ぎ上げられたものだった。自分を指すとは思えないほど美化された『黒曜』は、戦後の混乱を治めるのに利用されてきたと言われて愕然とする。顔は普通、頭脳は残念。珍妙な言動を駆使して、混乱の時代を駆け抜けるカズキの奮闘記がここに始まる。
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十年ぶりに降り立った異世界で無事にルーナと再会できたカズキ。だが、黒曜という肩書の為に命を狙われてしまう。身の安全を守る為、アリスローク・アードルゲの家にかくまわれ、彼の女家族達と楽しい時間を過ごすことに。だが、娼館を襲ったものと同じ集団がアードルゲを襲う。戦争によって大切な人を失い続けてきたアードルゲにある、故人を偲ぶ唯一の絵を燃やさせるわけにはいかないと、カズキは自ら囮となって屋敷を飛び出した。捕らわれた先で地下室に閉じ込められたカズキは、謎の青年ゼフェカに出会う。彼はカズキの「いつまでここにいればいいのか?」という質問に「時代が終わるまで」と答えるのだった―――。
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ゼフェカの企みにより、十年の蟠りが噴出したグラース国とブルドゥス国。軍士の大規模な離反が現実となってしまった中、カズキは偽黒スヤマの侍女としてお茶会に付き添っていた。ゼフェカがそばを離れたこの好機に、少しでもスヤマから情報を得ようと、イヴァルとヒューハと共におしゃべりに花を咲かせてスヤマの動揺を誘う。そんな中、会場内に一人の男が現れ、カズキに動向を願い出る。知らない男に警戒するカズキ。だが、男の正体を知って一気に警戒を解く。男は問う。「異世界人の目から見て、この国が好きか」と。カズキは、その質問にこう答えた――――。
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反乱軍を迎え討つため、かつての敵砦ウルタで過ごすカズキは、自分にできる手伝いを行いながら過ごしていた。双子の弟であるユアンからは相変わらず嫌われていたけれど、兄のユリンから、ユアンの女嫌いの理由と二人の過去を聞く。自分達を売った母親を自分はもう捨てたが、ユアンはずっと母親から受けた傷を抱え続けている―――。そんなユアンの傷を癒してほしいと願うユリンに、カズキは自分にできることは必ずすると約束するのだった。一方、ウルタ砦の前に姿を現した反乱軍が用意していた兵器を見て、カズキは悲鳴を上げる。ガリザザは爆弾だけではなく、大砲までをも開発していたのだ。カズキは、ガリザザに爆弾と大砲を教えた同郷のムラカミイツキが一体いつからこの世界にいたのかと衝撃を受けてしまう。
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ルーナとアリス、そしてユアンとともにガリザザへ出発したカズキ。ルーナの記憶は戻らず、ユアンも子供に返ったままだったが、船上ではそれなりに平穏に日々を過ごしていた。しかし突然の嵐によって船は難破。次に目を覚ましたときには、何故かガリザザの兵士とともに囚われていた。ガリザザの皇子ディナストは、罠に人間を嵌めて上から見学する遊戯にハマっているとのこと。とんでもなく悪趣味な自体に巻き込まれたカズキ達だったがアリスとルーナの持ち前の運動神経により、一同は何とか試練をクリアしていく。しかし、同じ闘技場に囚われ、仲間だと思っていたはずの男たちに突如として剣を突きつけられてしまい――。
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巡礼の滝から落とされたカズキとルーナは洞窟で目を覚ます。どうにか一命をとりとめた二人は、迎えに来た住人に案内されてとある場所に辿り着いた。そこは、驚くほどのどかで、大人も子供もいる小さな村だった。どうやら巡礼の滝から落とされて生き延びた人たちが集まって、村を築いたらしい。ルーナと兄妹という設定にしてしばらくそこで暮らすことになったカズキは、一緒に料理をしたり、同じベッドで眠ったりと穏やかで幸せな時間を過ごす。一生この平穏な時間を過ごしたいと願いつつ、再会を約束したアリス達の元へ戻らなければいけないと、二人は帰る手段を探すのだが、住人たちは、村からは決して出られないと言い――。
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みんなのレビュー
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個人的に好きです
どうして異世界転移したのか、その辺は元のお話の方でもないけれど、色々あってそれでも一緒に生きて行く覚悟って、なかなか出来ないよね。
これでもかって色々在るけど、終わりよければ、って感じですby 匿名希望にしたい- 0
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