みんなのレビューと感想「帰郷」（ネタバレ非表示）（61ページ目）

リアルな話

話のテンポがよく、すごく読みやすい。
しかも、なんだか生々しくて漫画と言うよりはドラマを見てるかのような、そんな気持ちになりました

こういった暗さがある漫画好きです。
私の田舎は、本当にど田舎で、親戚も周りも情報が筒抜けで干渉してくる、こういった環境が大嫌いで未だに田舎に帰省したいと思うことはありません。なので勉強して文句を言わせないように進学しました。その後も地元に残る友人はいますが、30を過ぎても未だに干渉されています。一度心の病で帰ろうと思ったこともありますが、結局帰らなくて良かったと未だに思います。
つまり、田舎者にはわかり味が深すぎる漫画でした。細かい描写もよく描けています。とてもおすすめです。

非常に綺麗な作品です

田舎特有の閉鎖的な空気、親戚達の圧力、従姉妹の死。読んでいてとても辛かった。田舎は子どもを育てるには伸び伸びしていていいなんて言うけど成長した子どもには窮屈なだけ。いつかはこの狭い世界から羽ばたいていきたい。主人公は自由を手にしたが従姉妹は外に出られずに死んでしまった。

共感しました。狭い狭いコミュニティ、どこの誰はああでこうで、そこの誰は他所者で。
兄弟間のみならず、従姉妹同士で比べられ、悪気はなくとも無神経な大人たちの言葉に傷つく。
生まれながらに上下関係の濃い地域の風習、弱いものを見下し、強いものには媚を売る。
早く出たくて、上京したはずなのに、私は戻ってきてしまった。
大人になって暮らし、改めて故郷と向き合うと、やっぱり抜け出したくてたまらなくなる。
だけど、新しく変わる様に感動したり、変わらないことに懐かしさを感じたり、嫌いと思いながらも矛盾する気持ちもあり。
地元が大好き、ここから出たくない、そんな風に故郷を愛せる人が羨ましいな、といつも思っていた。
日々に追われて何も感じなくなってきていたけど、懐かしいそういう気持ちを思い出しました。
ずっと嫌だった大人たちのように自分がなりつつありはしないか、ヒヤリとしました。

田舎あるあるで、うなずきながら読みました。商業高校と進学校の話も、私の話かと思うほど。

祖父母の名前と孫で呼ばれ、進学した高校も制服でバレバレ、デートしていたら知らぬ間に噂が広がる田舎が私も大嫌いで、東京の大学に進学。叔母には、「女の子なのに東京の大学なんか行くから」と冠婚葬祭のたびに言われます。

方や田舎に残り田舎で結婚出産パターンとの比較でも面白そうです。私は結婚も東京。親不孝と言われますし、里帰りしなくてかわいそう！とまで言われますが、はっきり言って気楽で快適です。

ありますね

田舎ならではのしがらみ。
そこから脱出できた者と残された者のそれぞれの思いが繊細に描かれていました。

全体的に静かな作品ですが、登場人物たちの戸惑いや葛藤が叫びのように聞こえてくるようでした。

無料分読みました。

無料分読んだけど、田舎って本当に閉鎖的ですね。
それは良いとして、盟友だと思っていた従姉との仲が高校別々になったのを機にすれ違い仲違いし久し振りの再会が従姉の葬式・大人になって分かる事が有る筈だったのに語り合えなくなったのが非常に残念です。

淡々と

淡々と、ものすごくリアルに描かれる田舎の閉塞感。美幸は、自分の力で、自分の責任で、自分の努力で、そこから抜け出したんだなと。

田舎出身の自分には、見たことがある話ばかり。

女だけ炊事、話がすぐ広まる、本人不在で勝手に物事が進む。

わかる

男はこうあるべき、女はこうあるべき…
私は遠くの親戚でしたが、集まる度、子ども心に思っていました。とてもわかります。