[小説]むしめづる姫宮さん
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あらすじ
一寸の虫にも五分の魂。それはヒトも同じ。 ――宮城県宮城郡浦上町。そこは虫の魂が漂う不思議な町。時に虫の魂は未熟な思春期の若者の魂にひきよせられ、憑いてしまう。そんなとき、町の老人たちは、そっと若者に告げるのだ。「悪い虫に憑かれたら山の上の姫宮さんの所に行きなさい」と。 身も心も小さい有吉羽汰は、ある日突然、身の丈にあわない「おせっかい」をしてしまうようになってしまう。そのことを祖母に相談すると「……悪い虫さ憑かれたんだな」と姫宮さんのところへ行くように勧められるのだった。 だが、そこにいたのは昆虫のことが大好きなだけの、引っ込み思案の女の子で――? セミの魂に憑かれ、五日おきにしか家を出られなくなった幼馴染み。 バッタの魂で集団化し、学校を支配し始めた女子ダンス部たち。 虫の魂による奇妙な騒動を、羽汰は虫好き少女姫宮さんとともに解決してゆくことになるのであった。 虫と人間、五分と五分の魂が巻き起こす、ちょっと不思議な青春物語。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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一寸の虫にも五分の魂。それはヒトも同じ。 ――宮城県宮城郡浦上町。そこは虫の魂が漂う不思議な町。時に虫の魂は未熟な思春期の若者の魂にひきよせられ、憑いてしまう。そんなとき、町の老人たちは、そっと若者に告げるのだ。「悪い虫に憑かれたら山の上の姫宮さんの所に行きなさい」と。 身も心も小さい有吉羽汰は、ある日突然、身の丈にあわない「おせっかい」をしてしまうようになってしまう。そのことを祖母に相談すると「……悪い虫さ憑かれたんだな」と姫宮さんのところへ行くように勧められるのだった。 だが、そこにいたのは昆虫のことが大好きなだけの、引っ込み思案の女の子で――? セミの魂に憑かれ、五日おきにしか家を出られなくなった幼馴染み。 バッタの魂で集団化し、学校を支配し始めた女子ダンス部たち。 虫の魂による奇妙な騒動を、羽汰は虫好き少女姫宮さんとともに解決してゆくことになるのであった。 虫と人間、五分と五分の魂が巻き起こす、ちょっと不思議な青春物語。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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やりたい事。友達の事。そして星は輝いて。 姫宮凪には、友達がいない。 それは、自分を恥ずかしい人間と思っているから。 有吉羽汰には、友達がいない。 それは、人に与える何かを持っていないと思っているから。 でも、本当にそうなのかな。 ふたりは、ふたりにしか出せない光を持っている。 ある日クラスから孤立したギャル。 やる気が持続しない女子サッカー部員。 そして、夜にひとり、星と会話する少女。 虫を引き寄せる少年少女たちの悩みが、彼らをちょっぴり大人にしていく。 少しの背伸びが、いずれ背伸びじゃなくなるように――。 星降る夜におくる、ヒトと虫の魂が織りなす、とある青春の物語。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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醜い自分、気高き自分。その狭間で。 天文部という居場所を見つけ、変わっていく凪。 それを見てもどかしい思いを抱える羽汰は美術部の門を叩く。 だが、自分にとって美術が本当にやりたいことなのか。 自分にできることなんて、この世に一つでもあるのだろうか。 羽汰にはそれが分からない。 かつてなりたかった自分。いつしか失われてしまった自信。今の自分。 もうその距離は、どうしようもなく離れてしまって。 体の色が変わってしまう美術部部長。 とある劇に固執する二人の演劇部員。 そして、どこかへ消えゆく姫宮凪――。 羽汰に憑いたメガネウラは、羽汰の何の想いに引き寄せられたのか。 逃げて、逃げて、逃げたその先に答えなんてものがあるのだろうか。 理想と現実の狭間に揺れる、ヒトと虫の魂がおりなす、とある青春の物語。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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