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昭和なら祝ってくれた喜寿傘寿
団塊の世代が「後期高齢者」の域に入ろうとしていて、年金や医療の議論が姦しい。命を選別するななどと大上段に構えてみたところで、所詮は国家レベルでのカネの話、年寄り一人ひとりがどう生きるかという支えにはならない。
確かハロッド(英国の経済学者)であったと思うが、社会の実相を知りたければ、膨大な統計を集めるより一編の小説を読んだ方がいいという趣旨のことを何かで書いていた。
『傘寿まり子』ーー年寄りが自分の行く末を考えたり、若い者が年を喰うということの実相を覗き見たりするのに絶好の物語かと。
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傘寿まり子