9248位 ？
5.0
作者様の前作である、ディーナの旦那さまの世界のお話です。
前作でちらちらと出てきた夜猫の頭首様が出てきます。
ちらっとカミルの存在も出てました。
前作を読まれた方は、より楽しめるかと。
ヒロインはどこにでもいるような人間ですが、真面目な反面、自分の境遇や考えを客観的に見て受け入れることのできる強さが良かったです。
本来は強いはずの人狼ヒーローが、そんなヒロインのために駄犬、もとい情けなくなっている姿は可愛かったです。
人型もいいですが、作者様が好きなモフモフ姿もいいですね。
サブキャラも個性がしっかりしていて、その背景が気になりました。
作者様の世界設定が個人的に好みなので、今回も楽しく読ませていただきました。
2
5.0
こういう現代作品は、どこまでリアリティを追求するかというのが難しい部分だと思います。
特に極道と警察は、非日常的なものなので余計にだと思います。
そんな中で、この作品はバランスもよく、とてもよくまとまっていたと思います。
お互いに長い初恋の終着点というのも、なかなか良かったです。
ストーリーに緊迫感があり、読んでいてハラハラしました。
最後は多少強引な部分もありますが、状況をよくよく考えられてのことなので納得です。
2
5.0
商家生まれの幸薄ヒロインと、若君であるヒーローの、身分差のあるお話です。
丁寧でわかりやすく、読みごたえのあるストーリーでした。
とにかくヒロインの境遇が過酷です。
生まれながら愛情や温もりを与えられず、抗う術もないまま、道具のように扱われても気持ちを押し殺して生きるヒロインです。
それでも人の為に頑張ろうとする健気さが痛々しいです。
若君であるヒーローは、大人びて見えてもヒロインと大差ない年齢で、最初はヒロインに対して酷い対応でした。
段々とヒロインの内面を見て、その対応が変化していき、苦悩しながらも自分の気持ちを自覚していく様子がよかったです。
最後の方までヒロインへの救いが少なく、自分を取り巻く辛い状況をなんとか受け入れようとする姿が痛ましかったです。
それでも、譲れない部分で自分の気持ちを殺さずに言葉にしたヒロインの成長や強さが、最終的に報われて本当によかったと思います。
1
5.0
こちらは挿絵イラストがありません。
それでも、ストーリーのテンポがよく、わかりやすい流れで楽しく読めました。
人と幻獣の異種族結婚は、愛情のほかに人の欲や残酷さなどの暗い部分もあり、幻獣を虐げている側に立つヒロインの葛藤が良く書かれていました。
ヒーローが複雑な気持ちを抱えつつ、けれどヒロインに惹かれていく様子は、境遇のわりに素直なものでした。
惹かれあったからこそ、ヒロインの持つ暗い部分にお互いが傷付き合い、一歩間違えば最悪な結末になりそうなところを乗り越えてのハッピーエンドは、とてもよかったです。
イラストがあるとイメージの固定がされてわかりやすく、逆に合わなくて残念になったりと色々ありますが、個人的にこの作品にはイラストがあったら嬉しかったなぁ…と思います。
4
5.0
幼い頃から虐げられていたヒロインとヒーローは、その境遇や立場が似ていて、どちらも陰の部分が色濃いです。
ヒーローは、自分よりも酷い過去を持つヒロインを守るため、今までの自分を変化させて成長していきます。
その姿は極端で、ヒーローの行動全てが、ヒロインが傷つかず幸せに過ごせるように、というためだけのものでした。
ヒロインを守るためなら、人を殺めることも国を滅ぼすことも全く厭わないような突き抜けっぷりです。
まさに狂王そのものだなぁと。
狂った愛情に守られていたヒロインは、何も知らないところから、少しずつ自分で行動し、ヒーローの愛情を受け入れていきます。
最終的に、ヒーローを狂わせている自分の中の狂気も受け入れ、なにがあってもヒーローと共にいると…。
この2人（特にヒーロー）は、相手のために在ることが全てで、愛情なんて優しいものだけではない関係性でした。
一緒にいられるなら、どんな犠牲も厭わないという言葉そのままですね。
極端さが潔くて、重苦しくならずにあっという間に読んでしまいました。
あと気になった部分で、｢公正明大」とありますが「公明正大」の間違いかと思われます。
11
5.0
取り繕う外見と内面の違いと、周囲から求められる理想という、身近にも存在する葛藤部分が共感しやすい話でした。
見た目とのギャップ系の話はよくありますが、そのギャップをヒロインが望んで作っていったもののため、よくある流れとはちょっと違っていて楽しかったです。
お転婆なヒロインですが、努力家なうえにしっかりした芯を持っていて、自分の力でなんとかしようと頑張る姿は好感が持てました。
普通ならヒーローの方が逞しくて頼りがいがありますが、これはヒロインの方が勝気で逞しく行動派です。
可愛らしいヒロインもいいですが、（外見に似合わず）強く逞しいヒロインもいいです。
幼馴染みとの距離感や思い込みの部分も、話の内容ほどではないにしろ、わかるところがありました。
雰囲気として親しみやすいストーリーで、個人的に好感が持てした。
4
5.0
軍服シリーズ最後の作品です。
これでシリーズが終わってしまうのはちょっと切ないですが、とても楽しませてもらいました。
作者様の安定感ももちろん、ストーリーも先が気になる細かい設定で最後までドキドキさせてもらいました。
ヒロインの令嬢とはちがう強さや振る舞いも好感が持て、序盤こそ心配になる展開も、読み進めるうちに良い方向へ向かっていって安心しました。
シリーズならではの楽しさもあり、またゆっくり読み返したいです。
2
5.0
タイトルだけ見ると、趣味ではないにしろもっと雰囲気が軽いのかと思いきや、中盤から全体的に結構重いシリアスモードになっていきます。
設定が独特なので、新鮮な感じで読めました。
ヒーローの境遇が複雑で、ヒロインに対する愛情の示し方が特殊でした。
歪んでいるというより、それしかわからない悲しいヒーローの心情がよく書かれていました。
受け止めるにはとても重いヒーローの存在ですが、そうしようと務めるヒロインが健気で頼もしい存在でした。
最後、ヒロインと同じようにヒーローを受け止め助けてくれる人がいたことも、よかったなと思います。
2
5.0
最初は無愛想で冷たい雰囲気を持つヒーローですが、ヒロインを気遣う様子などがところどころに伺えて、徐々に気持ちが変化していく様子がよかったです。
後半、段々クールでドライなキャラだったはずのヒーローが崩れていく様子に思わずニヤニヤしてしまいました。
この作者様の持ち味である微笑ましい2人のやり取りが、今回の作品でもよく出ていて満足です。
サブの人狼くんのイケメンぷりがとてもツボで、イラストのイケメン度合いも上乗せでよかった！とても！
この作者様の書かれるファンタジー感と、かっこいいだけじゃないヒーローの親しみやすさが好きです。
やはりポイントの高さが気になりますが、個人的には満足です。
6
5.0
ヒロインの立場が、過去の凄惨な過ちによってとても痛ましかったです。
ひたむき過ぎるヒロインのことを、思い通りに助けることができない感情的なヒーローの焦燥など、気持ちの揺れがよく見て取れました。
文字の多さも気にならず、次はどうなるのかと楽しみながら読めました。
それぞれ歪んだ愛情が見事に絡み合っている作品で、しっかり考えられているストーリーが読みごたえありました。
読み終えて、シンプルですがよく考えられたタイトルだなぁと思いました。
6
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