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1 - 2件目/全2件

  1. 評価:5.000 5.0

    壮絶な悲しみ

    もしも、世の中というものが、稼がなくても生きていけるものであったなら
    かさねと野菊は二人で静かに、お互いの母を思いながら、本当の愛情を慈しみあって幸せになれたかもしれない

    でも、世の中はそれで生きていけるものではない
    野菊は身体を売ることしかできず、こころの傷はどんどん深くなっていく
    かさねも閉じこもることはできず、人前にでなければならない。凄まじい劣等感をぬぐい去るには、絶世の美女になり、演劇への執着に我を忘れることが唯一の救い。
    そして、悲劇を深めていく

    普通の顔に生まれて、人並みにメイクやダイエットやファッションで努力をし、何となく普通より少し上かなーと思っている私…一番多いタイプなんだと思う。普通より少し上かなーと思っている本当に平均的な自分なのに、圧倒的に、かさねの方に共感し、幸せになって欲しいと応援してしまう。
    それは、自分の中にほんとうはある劣等感のせいなのかもしれない…

    • 14
  2. 評価:5.000 5.0

    詩的な悲しささえ感じる

    実写化されるということで、また読んでしまった。
    やっぱり、三人とも天国だなあ…悲しい。主人公の刑事さんは天国で無限にハッピーバースデーを繰り返すのだろうな…
    せめて、三人で話してるシーンが欲しかったな。
    上司の方が全く出世してないので、作戦が失敗に終わったのだろうとおもった。犯人にとってミュージアムとは物理的なものではなくて、歪んだ本人ならではの「偉大な業績」なのだろう。
    さらに、辛いのは、その犯人も過去に家族が猟奇的な被害に遭っており、まともに生活を送れないほどの、障害者であるということ…
    ただのサイコではなく、そこも読んでいて苦しい。
    なんとなく、実写では違う解釈を敢て取るように思うけど、この原作には単なる犯罪への怒りだけでなく、人生に潜む心の闇や、悪を引き起こす苦しい現実や、永遠に繰り返される無限ループの恐怖を感じた。
    その悲しみに詩情さえ感じてしまうほどに…。

    • 9
ネタバレあり:全ての評価 1 - 2件目/全2件

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