4.0
面白いのだが…
各レビューを見るとおり、内容が凝っており矛盾する点をうまく面白さでカバーしている漫画だ。
絵柄も安定しており、絵描きで一定時期に遭遇するスランプも感じさせないような丁寧な絵で描かれている。
良い評価が多いので重箱の隅をつつく様ではあるが、個人的に気になる点をあげさせていただく。
まず、長編漫画でよくあることであるが、初期の少しあっさりした展開と比べ後期の展開はゆっくりしており、なかなか最後の展開までには辿りつけなさそうだというところ。
後期の方は確かに最後の展開に持っていくまでの展開があるので長くなるのは当たり前なのだが、描写を丁寧に描きすぎて無駄に感じる部分もある。
読者としては、ズルズルと引っ張っているように感じられる。
また、時々漫画の中で笑える描写をしているところがあるのだが、そこを持っていく場所がイマイチズレている為に笑えるというよりは、夢中になって見ているときになぜここで?と蛇足感がある。
後期に行くにつれ、主人公以外の人物がクローズアップされすぎており、ここは出すべき描写なのか?と思う節もある。(個人的に主人公の仇敵の夫や、探偵)
つらつらと長く書いてしまったが、内容も絵も夢中になるとてもよくできている漫画の為、是非読んでほしい漫画のひとつであることには変わりがない。
- 0