5.0
16話までは読んでください
ほかのレビューで分かりにくいという評がありましたが、伏線はいろいろなところに貼られていますので、注意して読めば、TL小説だということがわかるはずです。絵や性描写が苦手でなければ、--多少苦手でも読むことをお勧めします。
恋愛には不向きな愛されずに育った下級貴族の少女とその座を追われた皇帝が出合い、互いを必要としながら心を伝えるすべを知らず、とまどい、落胆し、すれ違いを重ねながら、多分互いを慈しみ会う愛にたどり着く物語です。この複雑な物語をこの後作者が描ききるか否かが評価の対象となるはずですが、現在は道半ば。評価はむつかしいですが、購読をお勧めしたくてレビューを書きました。
できるだけ高評価の作品となるように欠点も1つ。
私は宝飾品マニアですが、特権階級の物語には宝飾品がつきものですが、このコミックでは宝飾品の書き方が今一つです。宝飾品が立体を無視して肌に張り付くように描かれています。真珠などこれはなんだと思うくらいお粗末です。物語の中で重要な役割を持つ婚約者が送ったまがい物のルビーですが、---多分ルビーの「まがい物」として有名なスピネルではなく、アンデシンをイメージしているのではないかと思いますが、朱赤ではなくもう少し赤みがある方がルビーのまがい物らしいです。これでルビーと言われれば誰でも変だと思う色味です。それから、厚みも出して立体的に描くべきです。一方のエメラルドは主石が立派なエメラルド色なので、脇石も立派なエメラルド色にしてほしい。まがい物の愛と本物の愛を象徴する小道具だと思います。
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6
サベージ・キャッスル~堕落の迷宮~