4.0
心を殺してしまっていた。ことに救われる
何故なら心が壊れた訳ではないから。
壊れてたらうつてはなしかなと。
思春期の家族からの性的、精神的虐待が引き金となり自分の価値は犬だと思うシロ。
家庭は1番最初の社会。愛情、個人の確立や他者との境界線、人間関係など培う場所。読んでて静かにキレました(怒)
ただ何よりもトラウマになったのは、暖かい温もりをくれた時雨の存在。その存在をなくした時自分は一生売りをやって犬として生きていくしかないのだとより強く思ってしまったんじゃないかと思います。それから虎が好きが故の恐れや逃避がよく描かれている作品だなと。
虎の健気さ根気強さ、一途さや暖かさでラストシロを包み込む姿にはホッとしました。
バッドエンドじゃなくて本当に良かった(笑)
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