5.0
素晴らしい作品
壮大な世界観の素晴らしい作品。
元皇太子で辺境の地メイセンの領主となるエルンストの人生をおっていく物語です。エルンストが本当に素晴らしい人物で知識の豊富さや頭の切れ、リーダーシップ、周囲の信頼や心を掴みます。一方で伴侶のガンチェには甘々で、周囲にお構いなしに甘え倒し、ガンチェと愛し合う行為についても当たり前に仲間に話そうとする切れ者領主とはギャップのある可愛らしい一面もあります。
この話はリンス国という架空の国に住む寿命が200歳あるクルベール人エルンストが主役ですが、周辺諸国の様々な身体的特徴を持つ色々な種族がでてきます。またエルンストの住むリンス国内においても多くの領とその領主がでます。これだけ広い世界の多くの国、多くの種族、多くの地域のでる壮大な話を細部を具体的に書くことで現実にあるように感じられます。これを書ききれる作者様の力量に唸らされます。
ラブストーリーとしてガンチェとの愛だけでも楽しめますが、メイセン領主エルンストが種族も様々な魅力的な仲間と共にどう生き、領主として貧しいメイセンの地をどう守り豊かにしていったか、が同時に楽しめます。とても面白く素晴らしい作品です。読めばきっと誰かと感想を語り合いたくなりますよ。
また、ネット上にエルンストの側近タージェスを主人公とした外伝が無料公開されています。こちらも面白かった。
色んな人がこの作品を読んでくれたらなぁ、と思います。
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雪原の月影