5.0
重たいのに…
子供の頃にリアルタイムで読んで、単行本でも何度も読み返した、個人的には小花先生の中でもかなりの名作だと思うほどの内容です。命の重さ、今この瞬間の大切さ、生きることの厳しさや人間の危うさ、脆さ、美しさ、オカルト的な世界に置かれて主人公たちがそれでも自分を見失わないように保つその気丈な姿は生きる力をくれるし、なによりずっと前向きなエネルギーが彼らから溢れていたから、読み終わった後も重たすぎない。ふとした日常から狂った世界に身を置かなければいけないところも、実は現実ではあり得ることだし実際いつ何に巻き込まれるかわからない。非常によく作り込まれた深い内容の作品です。それでも読みやすくここまで描くことの出来る漫画家さんは素晴らしいと思います。
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