5.0
ルシアの可愛さとヒューの変化に注目!
夢で見た未来に反抗する第16王女と血族の因縁に縛られた男の契約結婚。
ルシアは夢で未来を見るというよりはその辛い一生を体験に近い形で記憶してしまっているので変に物分かりが良かったり達観していますが、決して今の自分を見失わない強くて可愛い少女です。
辛い未来を退けようとタラン公爵…ヒューに結婚を申し込みます。
可愛らしい仕草とドレス、何より感情が豊かで行動力もあり応援したくなる存在ですが殺伐とした面を見せることもあり、そのアンバランスさは冷酷で恐れられるヒューと似ていると評価されるほど。不思議な主人公で引き込まれてしまいました。
ヒューは女に対して節操がなく、冷たい態度しかとりません。冷酷さと権力を持ち合わせているため恐れられています。ルシアを小動物が近づいてきた…くらいにしか思っていない様子でしたが、16番目であるが故に独りで過ごしてきたビビアン(ルシア)の気丈さに少しずつ心を打たれ始めます。のちに彼女に振り回されるほどに溺愛してゆきます。ですが、タランの血族とヒュー自身には隠したい過去と秘密が山積みです。
お互いに心も体も惹かれていくのに、その全てを開きたくても開けない。未来と過去と秘密と結婚時に交わした契約と…。何重にもふたりの距離がありますが、またそのモダモダが面白すぎる作品です!
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9
ルシア