5.0
進平の盲目的な愛が切ない
体が弱く心臓病の為、長くは生きられないと医者に言われている紗都子。
美しい容姿の為、後妻と異母妹から妬まれているが父親だけは唯一の味方だった。
ある日、町で男達に攫われて殺し屋の後藤進平と出会い、助けてくれるなら結婚すると持ちかけて2人で逃げる。
この進平、サイコパスかと思うほど容赦なく人を殺し、闇がありそうな表情で怖いが、幼少時の壮絶な生い立ちが影響しているのかと思う。
攫われた場所は遊女達の住む法の手の届かない島。
死を覚悟して生きている紗都子は、進平の計画にしたがって遊女となり、島を脱出する計画を立てる。普通ではない進平の愛は、命すら捧げるほどに盲目的だが他の誰よりも大事にしてくれる。いつの間にか紗都子の心にも変化をもたらし進平に好意を持つ様になるのも必然でしょうね。
紗都子の為に、ホタルを捕まえてきて部屋に放す進平の優しさ、ホタルの生きている時間は短いと話す様子から、ホタル=短い命=紗都子と重ね合わせてるようで切ない。
島を出るまでに、父親の正体の発覚や幼馴染で護衛の康太郎との間で壮絶な展開があり、二人は引き離されてしまう。その後はまだ読んでないので分かりませんが、ホタルのみえる所に小さな家を建てて二人で暮らそうと言った進平の言葉が実現されてる事を願います。
気になるのは、一番最初の場面で年老いた男性が手紙を読みながら涙を流してる様子。
周りに光を放ってるのはホタルですよね?
この男性は進平なのでしょうか。
紗都子がもしも亡くなっていたとしても、二人で仲睦まじく暮らす時間があったことを願いたい。
結末がが気になり過ぎて仕方ありません。
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ホタルの嫁入り【単話】