4.0
リアルを感じました
不倫してサレ妻とか言ってるよくあうる話かなと思い読み始めました。
でもこれは夫婦とその不倫相手だけでなく、子供であるゆみの感情もとてもよく描かれていて胸が苦しくなりました。
特に別居後父親に会わないように引きこもるゆみ(子供)に、香澄(母親)が洋介(父親)の味方をして声掛けする。でも香澄はゆみがずっと我慢して我慢して生きてきたことに気づいた。
ここで気づかなかったらゆみの将来はなかったといっても過言ではないと思う。
毎月養育費を振り込み続けた誠意があったからゆみは出産後に会おうかな、という気になったし、許せない感情と許していいかなという感情がよく表現されていました。
物理的に父親がいないということよりも、父親を許せていない、会わないという自分の感情に対してもゆみは苦しんだと思うから、親の不倫のせいで本当にゆみの人生は大変だったと想像できます。
他の方のコメントで、不倫してる人に読んでほしい、という意見もあったけど、残念ながら絵美のような人種には響かないんだろうな、とも虚しく思いました。
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