みんなのレビューと感想「聖徳太子」(ネタバレ非表示)

聖徳太子
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  1. 評価:5.000 5.0

    謎に包まれた作品

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    大変興味深く読ませていただきました。

    こちらの作品は、山岸凉子の名作『日出る処の天子』と対比されたりして
    物議を醸していたが、
    純粋な古代史ファンとしては、どちらも
    面白い。

    山岸先生の描く妖しげで聖人君子とは程遠い孤高の厩戸皇子にたまらなく魅力を
    感じたが、彼が描かれたのは
    10歳から20歳までの10年間だった。

    池田先生の作品では、四天王寺から依頼を
    受けたらしく、
    皇子が生まれてから亡くなるまでの一生涯が描かれている。

    特に面白いと思ったのは、大王家の皇子達が蘇我氏のしがらみから逃れて、
    独立した大王家たらしめようと躍起に
    なって考えていたことだ。

    特に竹田皇子がかなりしっかりとした考えを持っている人物に描かれていて
    新鮮に感じた。

    こちらの厩戸皇子のキャラは、
    絵に描いたような優等生だが、まあ、
    これも親隋外交への熱意の布石になっている。

    また個人的には、物部守屋の腹心である
    捕鳥部万の無念が、丁未の乱の際に
    詳細に表現されていたことが興味深く
    面白かった。
    ついでに万の白犬のエピソードも加えて
    あったら嬉しい。

    難を言えば、登場人物の多くが
    日本人離れした彫りの深い顔なので、
    びっくりした。
    もう少し東洋人系の容貌にして欲しかった。

    やはり厩戸皇子の死には謎が多い。
    49歳の病死には、
    暗殺や自殺の可能性を
    一蹴するにはあまりにも胡散臭い要素があり過ぎる。

    これからの調査や研究の成果を期待したい。

    • 15
  2. 評価:5.000 5.0

    当時の時代背景の勉強にもなる!

    厩戸王子の描き方は昔から言われていたような聖人君子の話をベースにしたものですが、政争渦巻く古代王都の中で自分の意思をきちんと持って生き抜く大変さは一つの歴史物として楽しめます。

    山岸涼子作品との相似を云々言われますが、古代風俗を描いたら見た目は似てくるのは仕方ないことです。
    これは歴史を扱っていればどの作品にも言えることです。
    むしろ内容的にはまったくの別物。
    史実に基づいた作品なので読み応えがあります。

    絵柄が華やかな少女漫画系なので馴染みにくい方もいるかもしれませんが私は気にならなかったです。

    by 匿名希望
    • 7
  3. 評価:5.000 5.0

    あぁ、池田理代子先生の聖徳太子だ♪

    山岸涼子先生の『日出処の天使』と比較される事が多いようですが。私自身両方読んで、厩戸のキャラが面白いくらい違うな♪と別物として楽しんだ記憶があります。山岸涼子先生の厩戸は、日本人的な顔立ちながら、おっかない人だなぁ、とあまり好きになれませんでした。更にBLが苦手なので、こちらの品行方正でノーマルな厩戸の方が好感もてます。多少堅苦しい所もありますが、歴史を学びたいならこちらが良いかと。刀自古も魅力的に描かれてますが、大姫が気品があって特に好きです。欲を言えばもっと出番があっても良かった。絵柄もやっぱり池田理代子先生のタッチだなあ♪と、これはこれで良いです。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    色々言われましたが

    山岸凉子先生の作品をパクったの何のと言われましたが、それは違うでしょうね。
    池田理代子先生の描きたい聖徳太子像に他なりません。
    先行の山岸作品にインスパイアされたとしても、池田作品の切り口で、オリジナルとして間違いなく楽しめます。
    比較するのはナンセンスです。

    by ezorisu
    • 8
  5. 評価:5.000 5.0

    池田先生復活記念作

    オルフェウスの窓の後半以降、アシスタントさんがメインの作画になって、池田先生の美しい絵が見られなくなっていましたが、この作品で先生のタッチが復活し嬉しかったです。刀自古とのなれそめも政治的意図が絡んで素直になれなかったのが、刀自古の大胆な行動から真の夫婦となり感動しました。山岸涼子先生の日出処の天子とはそれぞれの良さがあって、甲乙つけがたいと私は思います。

    by 匿名希望
    • 2
  6. 評価:5.000 5.0

    理想的に描かれた、読みやすい作品

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    聖徳太子の徳の高さ、叡智に優れた面は勿論ですが、蘇我馬子がビジュアルは良くなくともどこか憎みきれない様に描かれていて、人物像の分からない時代の話ではありますが登場人物が魅力的なところが池田先生らしいな、と感じました。
    小野妹子の遣隋使の件や、煬帝の描かれ方も、当時の様子の想像を掻き立てられます。
    華やかで徳高い聖徳太子の一族が早々に滅んでしまうところは、インドの叙事詩マハーバーラタで、ガンジス川の女神が生まれた赤子達を次々に川に流しに行ってしまった様を思い起こさせられました。実際には天界の神々が、早くこの世から解放される為にしていたことでしたが、私達から見ると無慈悲に子供を殺していく母に見えるように、、聖徳太子が疑問を投げかけていた、滅びていってしまうことも仏の慈悲ということなのかもしれません。
    最終回があっさり終わってしまったようで、エピローグがもう少し番外編でも読みたいところでしたが、馬子が厩戸皇子を回想するシーンはとても感動的でした。
    また時々読み返したいと思います。

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    これは面白かった!

    課金して全部読みました。
    聖徳太子は謎に満ちた人物だと思いますが、人間臭く慈悲深い人物に描かれていて好感が持てました。
    蘇我馬子の狡猾ぶりや、政治的な関係からの愛憎共々、大昔が題材ですが身近なメロドラマのように共感して読めます。
    小野妹子との繋がりも面白かった。
    レビューにも書かれていた山岸先生の方は読んだことがありませんが、そちらも気になります。
    偉人の素晴らしい人生を垣間見ることができて、読後は豊かな気持ちになりました。

    • 0
  8. 評価:4.000 4.0

    綺麗な太子

    『日出処の天子』とどうしてもダブってしまうのですが、こちらはちょっと優等生タイプかな? どうも色々と論争もあるみたいですが、いろんなタイプの厩戸皇子に出会えて私はラッキーです。
    当たり前の事なんですが、文明が未発達でも、知略は巧みで複雑、勢力争いは壮絶!大昔の人に対する感情のみならず、様々な国や文明に対する自分のスタンスをも考えさせられました。
    それにしても、少年が髪に花を挿してるの可愛いですよね。

    by 匿名希望
    • 1
  9. 評価:4.000 4.0

    時代史の中で移ろうもの様々

    ネタバレ レビューを表示する

    その昔は一万円札で誰もが知ってた聖徳太子。「ストレートな~」なんて当時絶対言わなかっただろう主人公のセリフが飛び出すのはギャグじゃないんだから、、とシラケるものの、厩戸だの刀自古だの、、この時代は現代でいうDQN/キラキラネームが多いのね。異母異父の姉弟、兄妹の婚姻も当たり前。そうと思えば命名も常識も時代と共に移ろうものであると本題とはズレた部分で感心してみたり。面白いです。★池田先生はさすがに着物柄から背景まで細やかに描かれていて素晴らしい

    • 1
  10. 評価:4.000 4.0

    散々酷評されていた作品を読み始めました。山岸作品の模倣ではないかとの声があり、山岸作品を台詞を憶えるほど読んだ私ですが、ベルバラにも連載中からどっぷりハマった世代なので、どちらにも思い入れたっぷりです。厩戸のルックスはよく似ていますね。彼が髪に花をかざすのは山岸先生の発案です。
    総じてレビューがいいのでこちらもまた別の面の厩戸を垣間見ることができるのかな、と楽しみにしています。日出処の天子が終わった時の喪失感をまた味わえるほど魅了されればいいのですが。

    • 0
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