5.0
人生初の感情
私の相当古い記憶を辿ってみて、思うに多分、これがあらゆる感情を抱かせてくれた初めての漫画です。
何歳だったかは覚えてませんが、かなり幼かった頃なのは間違いありません。
少年が友人数名と登山だかハイキングだかに出掛け、大地震に遭い、1人だけ生存し、過酷なサバイバルが始まります。
今も昔も、私にはこの状況を生き抜く事は不可能だと想像します。
でも彼は本能のままに、生き抜く術を身につけていきます。
彼の孤独や絶望は図りしれません。
懸命に日々を暮らし、何度も命の危機を乗り越え、絶望と希望の繰り返しが果てしなく続く人生。
私は彼のサバイバルにドキドキハラハラし、恐怖し、喜んだり悲しんだりと無我夢中でした。
今ふり返ってみても、この漫画には人間の持つすべての感情が詰まっていて、ましてや本能で生き抜いていく話なので、魂のレベルで揺さぶられたんだと思います。
家族にも生き残っていて欲しいという希望を胸に、他の生存者と出会い、また様々な別れも経験します。
彼の希望は叶うのか、そのラストも個人的には良かったです。
とにかく泣きに泣いた、という点では一番の漫画です。
ここで知りましたが、このサバイバルが現代に合わせてリバイバルされてる様ですね。
原作はまま、作画は別の方で。
そちらもいつか読んでみたいと思います。
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