3.0
時空を超え、人を超え
現世に生きる未来と陵を中心に、死後も霊となって未来を守る兄、やはり既に死んでいる陵の弟、前世の未来と陵、さらに未来と陵の前世から続く子孫たち、そして、前世〜現世と未来と陵を呪う存在…とにかく時空を超えて、多くの登場人物が入り乱れます。確かに面白いんだけれど、人物の関係性を理解して読み進めるのが、ちょっと大変かも…。
そのうえ、当初敵対する関係だったのに、味方になったり、逆に味方だったのに、寝返ったりと、それぞれの人物が一筋縄でいかず、最後まで予断を許しません。ただ、最終的には、赦しと浄化が得られて、悪のままで終わる登場人物がいないところは、救いというか、ご都合主義というか…。
気になったのは、主人公たちは高校生なのに、とてもそうは思えない幼い印象の画。「小学生」と言ってもおかしくない感じです。もう少し大人っぽい男性キャラも登場しているので、設定年齢なりに描いてほしかったなあと思うのは、私だけ?人間関係が分かってくると、それまでのことが腑に落ちて、とても面白いお話です、が、関係を整理するまでが、やっぱり大変かぁ…。
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