3.0
様々な角度で胸が痛みます
まず、私はあまり沢山の漫画を読むほうではありませんが、この作品は素晴らしいと思います。
20歳前後の若者という生物を等身大で表現されているように感じます。この位の年齢って、よくも悪くもこういう感じだったよなって思います。
ガラケーでメールでやり取りしているところも自分の青春時代と重なりノスタルジックな気持ちになります。
また、繊細な描画のタッチが夏の恋の儚さや若者の浅はかな恋愛感情などとマッチしていて感情移入しやすい要素となっていると思います。
そして、大変個人的なことではありますが偶然にも私の4歳の娘も小秋と同様に病気を抱えており、年頃になり恋人ができたらこんな思いをする日がくるのかなと思うと親としては胸がつぶれそうな思いがします。
小秋がまた入院することになり泳太が正直うんざりした気持ちになったという場面ではとくに胸が痛みました。
しかしそれがおそらく等身大の若者の思考なのかなと思います。そう思うと余計に胸が痛みますが...。
なんというか、あまりにリアルなので将来の参考になったような気がします。娘よ強く生きるのだ。辛い経験も糧にせよと勝手に拳に力が入ってしまいます。
娘の事と重ねると胸が痛みますが、それだけ巧みに人物の心理が巧みに描けているのだと思います。作品としては好きです。
ありがとうございました。
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