4.0
狼ユーリは推せます!
この手の異世界ファンタジーに多い設定が、「髪の毛や瞳の色が違う」「特殊能力をもたない」等の理由で、異様に差別されるというもの。結果的に、それらを認める人々の共感と称賛によって、主人公たちはハッピーエンドを迎えるのだから、決して差別礼讃ではないはずですが、個人的にはどうにもスッキリしません。
本作のヒロインエレナも「無能」であるが故に、家族から虐げられて生きてきました。にも関わらず、ここまで人を疑うことなく、純真に成長できたのは、生まれもった気質だったからか、単に「逆」純粋培養だったからか…。とにかく、前半はエレナと狼ユーリ・人間ユーリとのやり取りが、天然かつギャグテイストてんこ盛りで、クスクス笑いながら読めちゃいます。おすすめです。
その分、後半が惜しかった…特に、ユーリに呪いがかけられた件。えぇ〜っ、それじゃあ、とばっちりぃ?そんなんで、いいのぉ?感が否めないのですが、皆様はいかがでしょうか。
最後の取ってつけた感がなければ、最高評価つけたかったなぁ。とにかく狼ユーリは、いろんな意味で推せますよ。
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