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絵はきれいだし、高校時代にお互いトラウマのようになってしまった相手と社会人になってから再会してやり直す、という設定やそれぞれのキャラクター等もとてもいいのですが、櫻庭くんにとってあんなに大きな障壁となっていたはずの両親との関係性が、結局有耶無耶なままスルー?されていて、なんだかモヤモヤ感が残りました。
まあ、高校生の頃には子ども過ぎて乗り越えられなかったものが、大人になって、必死に恋愛をすることで乗り越えられるようになったのかな。
原田部長のところに雨の中駆けて行った時点で、自分の本当に欲しいものに手を伸ばせたわけだもんね。
酸っぱい葡萄なのだと自分に言い聞かせて諦めるのではなく。
BLの世界ではなく、現実社会でのLGBTの問題は当人達にとってはとても深刻なことなのだろうから、この作品の中の櫻庭くんくらい逡巡したり躊躇ったりするのかもしれない。などなどを考えた作品でした。
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