4.0
ありがち、でも、総合評価は良かった
今までもこの手の物語は数々存在していましたが、メインヒーローのグレイ様が非常に良く、本作品の好感度を上げました。
●あらすじ
ヒロインは、胸が大き過ぎる事を揶揄されてきたコンプレックスから、自分に自信がなく、消極的な性格になり、猫背になり、社交の場から遠のいていた。
そんな折、侯爵グレイ様と偶然知り合い、胸を誉められ毛嫌いする。
だが、実はグレイ様にはある思惑があって、わざと「胸褒め発言」をしていた。
すったもんだあり、最終的には甘々溺愛。というか割と序盤から溺愛。
●個人の感想
ヒロインは活躍も成長もせずただグレイ様に愛される存在なので、人によってはこの部分で好き嫌いが分かれそうです。
私個人には、「これまで辛い思いに耐え忍んできた」事へのご褒美展開として、活躍や成長がなくても嫌な感じなく読めました。
ただ、胸をコンプレックスに思ってきたにしては、割とすぐグレイ様に胸を全開で見せたり、夜会に付いて行ったのは、話数が少ない中でももう少し拒絶があっても良かったかも。赤面して恥じる表現はあっても少し違和感がありました。
対してグレイ様は、女性向け漫画にしか存在しないであろう正解中の正解を突き進む王道ヒーロー。そりゃあ最高でした。
難を言えば、以下2点はひどいけど。(グレイ様ではなく作者がひどい。グレイ様がそうせざるを得なかった”もっと明確な”理由付けをして欲しかった)
1、わざと言うにしても出会い頭に言うのは酷いセクハラ発言
2、ヒロインに事前説明なく誤解されるように遠ざける発言
でも、作者が作品内に散りばめた細かな設定、絵柄、言葉尻から感じる載せたかった思いが感じ取れたので、読後感は「あー、良かった♡」と満足感を得られる甘々の良い作品で好きでした。
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