5.0
あいのカタチ
主人公、由利子が結婚後も友人を大事にしながら、家庭をきりもりしてる感じかと思いきや、その家庭にいる旦那、冬樹がとんでもないDV夫だという話。ただこの旦那も最初から狂ってる訳ではないというのが明らかになります。旦那の母が夫から暴力を振るわれていた影響で、日増しに夫に面影が似てくる冬樹を怖がり、冬樹は母から愛情をもらえなかったということが発覚。そんな彼も苦しみながら、母の目を自分に向けさせるために暴力めいたことをするようになり…悪循環に陥ります。単に相手を支配したいだけではなく、彼も彼で苦しんでいることが伝わります。終盤で分かりますが、母は冬樹に怯えてはいるものの、それなりに冬樹に愛情を注いでいました。それがせめてもの救いです。それぞれが愛という光を求めて、生きたいと願っていますね。クライマックスが少し駆け足な気がしますが、考えさせられる話でした。
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