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じわじわ恐ろしさがくる
お前なんて誰も助けない、生きてる価値がない、そう言われて苛めを受け続けた日々。大人になって、先生になって、自分が受けてきた同じ苛めを苛めを仕切ってきた鈴木の娘が経験したらどうなるだろう。苛めをうけるやつにも原因があるんだよと周囲から洗脳され続けたら。
先生の考えているのは、娘を苛めの対象にして、苛めた張本人を絶望させることなのか。苛めた方は、苛められる辛さはけして分からない。苛めた方は忘れて、苛められた方は忘れられない深い傷を負うというのに。
先生の復習が怖くて仕方ない。それが怖いほど、先生の受けた苛めの凶悪さ、恐ろしさを感じてしまう。怖いのに読んでしまう。人間の醜さから起こったことの結末はどうなるのだろうか。
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