5.0
現地観戦での感動を
異例のシーズンを総括した短編。
青赤サポーター以外には、興味が湧かない作品だろうと思う。
題材が難しいにも関わらず、チャレンジしてくれた作者、スポンサーになって頂き、掲載した運営に最大限の敬意と感謝を。
星は補正有りの評価だが、サポーターにとってはそれ以外はあり得ない。
架空の広報、1068を擬人化しての作品だが、そもそもの主人公がブレてしまい、クラブ紹介と1068の設定をふんわり紹介しただけになった。
スタジアムでの様子を見て、1068を自発的に動かしてみたのだろうが、展開力に乏しく、主人公を亡き者にしたため、作品を通して読者に伝える推進力を失ってしまったのは残念。いっそ、どちらかに絞って組み立てきったほうが良かったように思う。
ルヴァン・カップ制覇記念の本作においても、得点シーンを紹介するでもなく、淡々と進み過ぎた。感情の盛り上がりを演出したのは、先輩役の涙腺崩壊の場面だけであり、現地観戦した私にすれば、その時の感動を思い出すことでしか、感情移入出来なかった。
本来であれば、FC東京を知らない方にも興味を持って貰える作品であることが理想だったが、その点では全く叶わない作品になってしまった。作者の画力、取材力、構成力には不満が残るが、今後に期待したい。
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