3.0
ダイナミック
最初は、絵柄(特に登場人物の)がホラー漫画にあまり向いていないような気がしたのだが、恐怖表現の描写にはなかなか迫力があって、「おー」と思った。
特に、最初の探偵のエピソードは、探偵が主人公なのか何なのか微妙な位置で始まるので、それがあっさり噛ませ犬として退場した展開には、よしよし、と思った。
ただ、いかんせん、心霊現象がダイナミックに過ぎる。
もちろん、私は「本物の」心霊現象がこういうものだ、ということを実感を持って知っているわけではないけれども、ここまでくるとさすがにファンタジーの域である。
それがホラー漫画にあってはならないわけではないものの、作品にはやはり「枠組み」みたいなものがあって、本作のホラー描写は、いささかそれを逸脱しているように感じられ、あまり入り込めなかった。
- 4