過剰な設定
他人のDNAを体内に摂取することで、その記憶を読み取ることが出来る、という女刑事の話。
サイコメトリーなんかとは違い、あくまでDNAを摂取する必要があるということで、被害者の遺体を食べる。
いささか過剰なほどにセンセーショナルな設定だが、何だか、作品のタッチが軽やかで爽やかすぎるせいで、その設定と噛み合っていない気がする。
何やら非常にバランスの悪い作品、という印象を受けた。
他にも、怪しい人間が口をつけたコーヒーをこっそり飲んでそこからDNAをとり入れて記憶を読むとか、設定が活かされていないわけでもないのだが、人間の記憶なんて膨大なものであるわけで、「そうそう都合よく知りたいことだけがわかるのか?」という適当さも気になる。
一発ネタとしての設定を思いつくことと、そこから作品を紡ぐことは、つくづく別なのだと思う。
- 3
2.0