2.0
宿命的なワンパターン
不幸な人間が座敷童子に出会い、望みが叶って別の人生を得るが、代わりに誰かが不幸になる。
要するにこの漫画の座敷童子は、他人に不幸を移してくれる「笑ゥせぇるすまん」みたいな位置づけである。
世の中の不幸の量は一定であり、自分がそれを手放せば、誰かが背負うことになる、という世界観というか、物理学のエネルギーの保存みたいな法則の上に、この漫画は成り立っている。
そこはまあ、面白いといえば面白かった。
しかし、そのルールによる「縛り」があるゆえに、話としては毎回、「他人に不幸を押しつけて自分の幸福を叶えていいのか」という葛藤の問題になる。
というか、それ以外の焦点がない。
最初はちょっと目新しく感じたが、このワンパターンを毎回やられると、さすがに飽きる。
もうちょっと何とかならなかったのか、と思うが、設定が設定である以上、このワンパターンは宿命だったような気もする。
- 1