5.0
むちゃくちゃ笑った!
これ、いいですね!
夢中になって、あっという間に全部読んでしまいました。
個人的には今年読み進めて一番面白かったのは、この作品と
「応天の門」でした。
もともと万葉集や古代史も大好物だったので、
そしてこの何とも言えない独特の世界観が好きです。
次巻が楽しみですし、第1巻も単行本で買い揃えようかなと思っています。
(^.^)
自分も若い頃から、どこか主人公に似たミニマリストな部分があるので
シンプルな生き方には大変共感しました。
最初の始まりの部分から面白くて、もう吹き出してしまいました。(笑)
主人公山上さんが物事に全然動じない冷静過ぎる人物で、
なんとなく知らないうちに奈良時代の奈良生活に違和感無く馴染んでいる
のがすごい!
そこはまあギャグでコメディーで、お笑い作品なんですけど、
歴史物や奈良時代好きにはオススメです。
のんびり、ほんわかした作風になっているので、癒されますね。
奈良時代って・・・
現代と似ている部分が 多いと思われます。
戦争を経験したことがない世代が大多数の時代になりましたね、
戦後70年以上が経った現代。
そしてこの奈良時代前期もそうなんです。
一つ前の飛鳥時代と呼ばれる辺りでは、
新しく日本に入ってきた仏教をめぐる権力抗争から
大化改新などの革命や血みどろの粛清、
その後の後継者争いから壬申の乱という国内での大きな戦争がありました。
しかしそのおかげで、律令国家としての制度が一応整ってきました。
平城京の時代は、非常に現代と似ていて
戦争の経験が無い人々が大多数なんです。
まあ、東北や九州では、ちょくちょく小規模な内乱が
あるというものの、
中央の平城京では、現代人と同じく平和ボケしてる人が多かったんじゃない
でしょうか?
そういう時代背景もあって
現代人の山上さんはスッと奈良時代に入りやすかったような
気がします。
でも現代と大きく違うのは、抗生物質が無くて
恐ろしい伝染病にかかると、あっという間に死んでしまう点。
まだまだ怖い時代でもあります。
とにかくシュールな世界で、
好きな人はハマってしまうと思います。
これからどうなっていくのか、めっちゃ気になります!
お金を払ってでも絶対に読みたい!と思える作品に
久しぶりに出会えました。
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