4.0
派手さはないけれど
この作品が出た頃のいくえみ作品はだいたい派手さのない、しみじみした感じの作品が多かったように思いますが、これもその一つです。
淡々と、どこにでもいるひとりの女の子の中学生から大人になるまでを追っていく作品。
主人公も、かわいい!という感じではない、本当にクラスにいそうな感じの子です。
でもそれゆえ、とてもリアリティがあり、親近感が湧きます。
「ちっこい世界だけど私たちのほとんど全て」だったかな。そんなフレーズがあって、ああ、たしかに中学生の頃って本当にちょっとした友達の行動に不安になったり、安心したりしてたなぁと思い出しました。
淡々としてるけど深く、あとで読み返したくなる作品です。
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