鉄鼠の檻
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あらすじ
「この世には不思議なことなど何もないのだよ――」古書店「京極堂」を営む傍ら、 “憑物落とし”専門の神主も務める中禅寺秋彦が、箱根の山中深くにて起こる修行僧連続殺人事件に挑む。忽然と現れる修行僧の屍、雪降る山の中を駆け巡る振り袖の童女…。寺に取り憑いた大きな闇を、京極堂は落とすことができるのか!?
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みんなのレビュー
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原作への愛情
今まで、「原作あり」の漫画には、ほとんど星五つをつけてこなかった。
当たり前だが、漫画は、絵と、話だ。
その「話」の部分がオリジナルでない作品に対して、最上級の評価をするというのは、正直どうなんだ、と思っていたからである。
しかし、これは文句なしに例外だ。
素晴らしい。
京極堂シリーズの小説は、「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「狂骨の夢」までは学生時代に読んだけれど、それ以降は、何しろ長すぎて、私の読むスタミナが落ちたこともあり、完全に脱落していた。
未読の「鉄鼠」を漫画でクリアしてしまおう、という魂胆で読んだのだが、大当たりだった。
小説版が喚起するイメージとあまりにぴったり合致したキャラクターたちがそこにいて、京極夏彦の小説を漫画化するならこれ以上は望めないだろう、という再現度の高い世界観がそこにはあった。
それにしても、こんなの、よく漫画にしようと思ったな。
「姑獲鳥」くらいならともかく、この「鉄鼠」は、難解な禅の世界、複雑極まりない仏教の宗派とその歴史がベースにあり、とても漫画として成立させられそうなストーリーではない。
だいたい、次から次へ出てくる大量の坊主たちを、わかりやすく完璧に描き分けるだけでも大したものだ。
正直、「原作あり」の漫画の中には、売れる題材を「利用」しているだけだわな、と感じられてしまうものもある。
もちろん、商売だから、そういう面があって然るべきなのだけれど、原作のファンとしては、そんな思惑が透けて見えるような作品には、寂しさも感じる。
だが、私が「鉄鼠」から感じたものは、全く違った。
半端ではない原作への理解度の深さと、絶対にこの小説を再現してみせるのだという圧倒的な意志力が、紙面から立ち上っているようだった。
この漫画を成立させたのは、当然、技術的な面もあるけれど、一番大きいのは、原作に対する漫画家の強烈な愛情、それ以外にはないと思う。
その愛情の深さに、私は感動した。
原作にとってこれほど幸福な漫画化の例を、私は他に知らない。by roka- 17
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4.0
NEWサクサク読める鉄鼠
あのサイコロ本が!!!漫画だとサクサク読めちゃいます。鉄鼠の檻は、京極作品でもダントツに大好きな作品です。原作のくどさを上手に削ぎ落とし削ぎ落とし、残すべきところは残し(この選別が難しいでしょうが)しっかりと1つの漫画作品になっていると思いました。何回も読み返している身としては、手軽に鉄鼠の檻を反芻出来て面白いですが初見の人にはどうなのかな?
ただ、久遠寺院長と敦ちゃん・関口くんとの再会はもう少し哀愁感出せたんじゃないかなーと思ってしまいました(いや、漫画家さんが世界観をよく理解してくれているからこその「ここがもう少しー」というやつです💦すみません)無料分だとまだ出てきていないお坊さんもいるし、お人形さん対決も見たいなと思いつつ、原作のくどさを味わいにサイコロを開けそうな予感です。by 蛯原ゆうか- 0
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5.0
こちらも凄かった。
志水アキ先生の手掛ける、「魍魎の匣」は原作に引けを取らない、読者の中で描く京極夏彦の世界観を上手く表現されていたことは記憶に新しく、更にこの「鉄鼠の檻」は荒っぽいタッチに見えて物凄く繊細に、世界観を拡げてくれていました。
鉄鼠の檻は、原作自体はまだ読んでおりませんが、恐らく小説で読むよりはこちらで読まれた方が、世界観が掴みやすいと思います。
志水アキ先生の描くこのシリーズは、人に勧めやすくて、これを機に原作を読む、といった方も多いです。by 京極聖母- 2
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5.0
読みやすいかも
京極夏彦さんの小説は、好きで読んでいましたが、とにかく長い。本が好きなので、いつまでも終着点にきて欲しくない…でも、どうなんだろうと、ワクワクソワソワしながら読むので、京極夏彦さんの小説は、そのワクワクソワソワ感が永く余韻を楽しめます。それでも、長いなぁと思って読んでました。それを漫画にしているので、読みやすさだけでなく、今まで想像しながら読んでいたものが、映像化されて更に、楽しみが増えました。
小説と漫画で、2倍以上の楽しめました。ありがとございました。by 匿名希望- 0
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5.0
NEWまず、絵柄が綺麗だと思った。
そして、キャラがそれぞれ「存在感」があり、
読み進んでも、「誰が主人公」?なのか、判らない。
それだけ、それぞれが魅力的なのだ。
細かいところまで観ていて飽きない。by ロンソン- 0
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