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無料でハヤシ君の過去を読んでやりきれない気持ちになりました。彼は確かに自分の仕出かしたことに対して生前何の反省も出来なかった。けど、彼のせいじゃない、そうとしか…。あの暴露の瞬間に感情が閉じてしまって、まりあが彼の全てになっていただけですよね。裏切られた時の絶望は何もかもを破壊して灰塵に帰しても構わないと思ってしまっても仕方ないかと思ってしまいます。出生の秘密を知り、それまでの違和感の意味を理解し、自分の存在意義を失いかけていた時に、まりあが居場所となってくれた。だから一心に守っていた、まりあと言う自分の居場所を。ただそれだけ。どうしてなんでしょう、彼は「結果」として存在しただけ。言っては何だが母親がおかしい(それを言ったら結局彼の存在を否定することになるのですが…)のであり、父親の反応はまだしも、まりあの行いは報いを生んで当然としか。相手の男性もまりあの言い分がおかしいと思わなかったのは欲に目が眩んでいたからでしょうけど、悩んでいた…って、ならハヤシ君本人の悩みは?って話です。結局のところまりあは我が身かわいさに男性を利用しただけ…あんなに守ってもらって、後に事情を知って内心ドン引きしてたのに損得勘定で別れず、別の男性の同情を引いて拠り所を作り慰めてもらい、いい加減娘が原因でバレそうだと思ったか浮気相手に語らせ自分は黙り…等々、並べ立てると相当酷い子です。一緒にいると約束したし、別れたら自暴自棄になるんじゃないかと危惧したのかもですが、どれもこれも自分が非難されるリスクを恐れただけでしょうし、彼女にばかり律を求めて申し訳ないけれども、幼い頃からずっと一緒で、その頃からの気持ちが何故出生の秘密で揺らいでしまったのか、結局は彼に勝手な期待をしていただけだとしか思えず憤りしかありません。私がおかしいのかなぁ?私が裁判員ならハヤシ君は無期懲役です…。裁判員は「何故したか」を重視しますが、裁判官は「何をしたか」の部分だけ。感情的に人を裁いてはならないのは分かりますが、そもそも裁判員裁判て国民「感情」に寄り添う為に制度化された筈ですのにね。ハヤシ君には情状酌量よりも、行動のエスカレートの方が重視されたのでしょうか、結果論なのに。ウザすぎるネタバレですが、結局は自分の保身に走って成敗されただけのまりあには全く同情できないな、と言うお話でした。女子に嫌われるの分かる…。
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