5.0
木野咲カズラ先生の画で、良かった…
ヒロインとヒーロー同士の契約結婚から始まるお話は多々ありますし、そのうちの何%かは、ヒーローに恋人・愛人つきだったりします。その場合、ヒーローがヒロインとの「真実の愛」とやらに目覚めるまで、しばらくモヤッを感じるものですが、このお話はそれがほとんど…というか、多分全くない!!誰かこの状況を説明してください…。
多分それは、作画の木野咲カズラ先生ののほほ〜ん、失礼、ほんわかした画風のおかげかと…。もちろん、ヒロインヴィオラが、夫サーシスのことを「同じ敷地内の別館に住む衣食住を保障してくれる人」程度にしか認識しておらず、恋愛感情にも疎いというシナリオ設定の力もあります。でも、他の作画先生のドラマチックな画やシリアスタッチの画だったら、このまったりした雰囲気は作り出せないはず。本来、超モヤモヤスタートであったはずのものを、(笑)たっぷりのあるあるコメディーにまで昇華させたのは、やっぱり木野咲先生の画によるところが大きいでしょう。サーシス様なんて、およそ浮気男に見えないもんね〜。
それにしても、各エピソード毎に「誰かこの状況を説明してください」と言いたくなる状況が、ヴィオラを待ち受けているって、一体どういうことでしょう。タイトルに込められた並々ならぬ思いと、原作のパワーを感じます。どんな状況に陥っても、ポジティブ思考及びチェンジリングで、逞しく生きてきたヴィオラと、この年にして「真実の愛(笑)」に目覚めたサーシス様が、それぞれに変化していく様子、これからも楽しく追っていきたいと思います。
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